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2024/01/17 17:16



2021.11.24

 

はじめまして。アロマセラピストのAkaneです。香りにまつわるお話を、ゆるゆると綴っていきたいと思います。最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
 
まずは、簡単に自己紹介を…。
千葉生まれ、埼玉育ち、今も埼玉に住んでいます。ごく普通のOLでしたが、2004年に退職、単身イギリスへ渡り本場のアロマセラピーを学びました。そこで出会ったアロマと中医学は、今では生活に欠かせないものとなっています。帰国後はセラピスト・講師としてアロマをお伝えしてきました。現在は和洋中折衷の自然療法を織り交ぜながら、子育て中心の生活を送っています。
 
早いもので、今年も残すところ約一ヶ月。
我が家は11月初め、立冬のころにはクリスマスツリーを飾ってすっかりクリスマス気分です。
この季節になると、オレンジなどの柑橘系の実に、丁子(ちょうじ、クローブ)を刺して作る「ポマンダー」の香りが恋しくなってきます。最後にまぶすシナモンなどのパウダーも、温かみのある香りで冬にぴったりです。
 
作り方を簡単にご紹介します。まず、写真のように、竹串で穴を開けたところにクローブをプスプス刺していきます。最後にリボンをつけたい部分は、先にテープを貼っておきましょう。

すべて刺し終わったらテープを取り、シナモンなどのスパイスのパウダーを全体にまぶします。


パウダーがなじむまで紙袋などに入れて、風の当たる場所でしっかり中まで乾燥させます。お好みのリボンを巻いて完成です。特に作りたては、オレンジとスパイスの香りが空間いっぱいに広がって風がふわりと吹くたびに幸せを感じます。



冬至に入るゆず湯をイメージしながら、ゆずなど和の柑橘系で作ってもとっても素敵なポマンダーになります。
 
ちなみに、joscilleのボディソープに使われているアロマも、オレンジとベルガモットという2種類の柑橘系の精油です。そこに、コリアンダー(あのパクチーです!)の種(シード)から採れる精油をブレンドして、甘さの中にスパイシーさをプラスしています。
 
実は私、コリアンダーシードの精油が大好きで、さらにオレンジの精油との甘~い組み合わせが、たまらなく好きなのです。
さらに、アールグレイの香りづけに使われているベルガモットの精油でよりハッピーで明るい気持ちになれるブレンドを目指しました。柑橘系とコリアンダーシードの大好きな香りに包まれてバスタイムがいっそう楽しくなりました。7歳の息子も、くんくんしながら鼻歌まじりで体を洗っています。

ここで、ひとつ注意していただきたいことがあります。ベルガモットやレモン、グレープフルーツなどの柑橘系の果皮と、果皮から圧搾法で抽出された精油には、紫外線に反応して皮膚にダメージを与える可能性がある成分が含まれています。石鹸は洗い流してしまうので心配ありませんが、ポマンダーを作った後は香りが残っている部分が長時間日光に当たらないようにすると安心です。



クリスマスにちなんだ香りといえば、もうひとつ「フランキンセンス」があります。イエス・キリストが誕生する際の贈り物として、黄金と共に贈られたというエピソードが有名で、乳香とも呼ばれています。呼吸が深くなるような、スーッとしていてほのかにスパイシーな深みのある香りは古来より宗教儀式に用いられてきました。
 
今でも忘れられないイギリス留学中のクリスマスの思い出があります。待ちに待った冬休み、語学学校で知り合った友人(既婚女性です)とユーロスターに乗ってパリに行くことになりました。私にとって、人生で一番華やかな場所で過ごしたクリスマスです。
シャンゼリゼやキラキラ輝くエッフェル塔のイルミネーションを見ながら「一緒にいるのが彼氏(夫)じゃなくて私でごめんね~」と笑い合っていたのも今となっては良い思い出です(笑)。



クリスマスの朝、クリスチャンだった彼女に連れられて、モンマルトルにあるサクレクール寺院のミサに(こっそり)参列しました。

 

大きな教会とたくさんの人々に圧倒されて小さくなっていたのですが、司祭さまと思しき方の前を歩く方が持っている振り香炉から、なんとフランキンセンスの香りがあたり一面に漂ってくるではありませんか。キリスト教系の大学に通っていたものの、プロテスタント系だった為かまったく香りの印象がないのですが、カトリックの教会ならでは?という濃厚なフランキンセンスの香りに釘付けになりました。
 
今でもその香りを嗅ぐと、時空を超えて、あの場所、あの時間に戻るような不思議な感覚に襲われることがあります。「プルースト効果」とも言われ、懐かしい香りを嗅ぐことで、脳が記憶を鮮明に蘇らせるのです。


当時はまだデジカメを持っていなかったので、フィルムのカメラで撮った写真たちです。真冬のパリの雰囲気が伝わるでしょうか?
 
あれから17年、すっかり「おうちクリスマス」が定着し、我が家では夫が焼く丸ごとチキンが毎年恒例のお楽しみとなっています。さて、今年は美味しく焼きあがるでしょうか?そして息子は、サンタさんからのプレゼントを無事にもらうことができるでしょうか?(こちらの写真は2年前、5歳の頃のものです。)


最後までお読みいただき、ありがとうございました。何かと気忙しく、まだまだ油断できない日々ではありますが、皆様が温かく心穏やかなクリスマスを迎えられますように…。